『あはれ!名作くん』はギャグ要素満載のダークホース的アニメ【テレビはおともだち】
この連載は……
ママになって、子ども番組の斬新さと奥深さに感動した!というライターのかわむらあみりさんが、娘のうーちゃんと日々楽しんでいる「テレビ番組」について綴ります。
にぎやかに名作のパロディが楽しめるショートアニメ
第37回目にピックアップするのは、『ビットワールド』(NHK Eテレ 毎週金曜日18時20分)内で放送されている、数分間のショートアニメ『あはれ! 名作くん』です。
さまざまなアイデアを募集したり、ゲームがあったり、視聴者参加型のお子さん向けバラエティ番組『ビットワールド』。そのなかの人気コーナー『あはれ! 名作くん』は、大人からすると少々トリッキーな感じもありつつも、コミカルでテンポの良い展開を見せます。
あらすじとしては、数々の名作キャラを輩出する学校に、ある日主人公の「松田名作」という名作オタクの普通の男の子が入学。彼のまわりにはハイテンションで“桃太郎”に憧れる「スウィーツ」、“おむすびころりん”に憧れる「むすび」、“ピノキオ”に憧れるナルシストで自称ロボの「ノキオ」、名作に登場する亀に憧れる「ボルト」など、個性の強すぎる登場人物が勢揃い。彼らが立派な名作キャラクターとなって、卒業を目指すという学園アニメです。
娘・うーちゃんに、『あはれ! 名作くん』のどこに興味を持ったのかたずねてみると、「めいさくくんたちがね、いつもにぎやかでたのしいんだよ」とのこと。毎回ドタバタと繰り広げられる笑いの要素が、うーちゃんにはツボな様子。
『あはれ! 名作くん』では、名作のおとぎ話や昔話の世界をパロディ化しているため、どこか馴染みのある物語なこともあって、うーちゃんいわく「いろんなおはなしもあるし、おもしろい」とのこと。
キャラクターの声をお笑い芸人のなすなかにし、うしろシティなどが務めていることもあるからか、アニメの間合いもいいんですよね。声もおっさんのままというのが、他にはないアニメとして、うーちゃんの笑いのツボを刺激しているのかもしれません。
また、大人気アニメ『鬼滅の刃』の主人公・竈門炭治郎役などでも熱視線を浴びている声優・花江夏樹さんが声を担当するキャラもあって、ショートアニメながらあなどれないダークホース的存在の同作。
数分間ですぐ観ることができて、オチまでわかるという作りも、「わかりやすいんだよね」とうーちゃんが言うように、お子さんたちにウケている理由のひとつだといえるでしょう。
そんな『あはれ! 名作くん』は、これからも、うーちゃんを楽しませてくれそうです。