コラム泥棒になっても“ふんわりカワイイ”! 『ルパンの娘』で再認識する深田恭子の魅力
こんにちは、テレビウォッチャーで、ライター・エディター・コラムニストのかわむらあみりです。Suits womanでテレビをテーマにした連載コラムを書いています。
今回は、『ルパンの娘』(フジテレビ系 毎週木曜 午後10時)をご紹介します。
20年以上“カワイイ”をキープし続ける純度120パーセントのフカキョン
現在放送中の深田恭子さん主演のフジテレビ系連続ドラマ『ルパンの娘』は、2019年7月期に放送された、ラブコメディーの続編です。原作は、2015年に発表されて、各書店の文庫売上1位を獲得しロングセラーとなっている横関大さんの同名小説(講談社文庫刊)。前作では、初回放送後から1週間で配信での見逃し視聴が124万回再生を記録するなど、フジテレビドラマの記録を更新した人気ドラマとあって、続編も話題沸騰中なんです。
代々泥棒一家である“Lの一族(Lは大泥棒・ルパンの頭文字なんですよ!)”の娘・三雲華(深田)と、代々警察一家の息子・桜庭和馬(瀬戸康史)との許されない恋愛を描いたストーリー。前作では、運命的な出会いから恋に落ちたものの、Lの一族が全国指名手配されたため、愛し合いながらも永遠の別れを決意した華と和馬でしたが、最終話で華の父・尊(渡部篤郎)の機転により「Lの一族は死んだ」ことになり、華と和馬が結ばれたその後が、続編では描かれています。
10月22日に放送された第2話では、妊娠10か月を迎える華という設定。それはつまり、深田さんがお腹を愛おしそうになでたり、お腹のなかのベビーに話しかけたりする妊婦姿や出産シーンもあるという、ファンの方にとっても、超レアなシーンが続々登場しました。「え! そんなところで破水しちゃうの!?」とか、「うわ〜こんな洞窟で産んじゃうなんて!」といった具合に、コメディーだとわかっていつつも思わずツッコまずにはいられない描写がありながらも、家族や仲間との強い結束のもと無事に出産できたことにホッと安堵。
それもこれも、やっぱり主演の深田さんの魅力があるからこそ、結局のところすべて違和感なく楽しめるんです。そんな深田さんのことを振り返ってみると、同局で22年前に放送されたドラマ『神様、もう少しだけ』(1998年放送)では、難しいヒロインの役を演じて見事にブレイク。当時15歳だった深田さんのフレッシュな演技は多くのファンを獲得しましたが、2020年で38歳ということが信じられないくらい、いまも良い意味で変わらないフレッシュさと清潔感、愛らしさを持っている、数少ない女優のひとりだといえるでしょう。
「アラフォーには見えない!」「いつまでもカワイイ!!」と、女性視聴者からも熱視線を浴び続ける深田さん。きっと、アラフィフになっても、アラカンになっても、このままの純度を保っていくのではと思わせる魅力を放っています。『ルパンの娘』では、体にピタッとフィットする“泥棒スーツ”を着用するのですが、これまでも映画『ヤッターマン』(2009年)でのドロンジョや、アニメ『うる星やつら』をモチーフにしたCM「東京ガス」(2019年)でのラムちゃん風の衣装でも披露してきた、コスプレ。深田さんの場合はいやらしくなく、やっぱり、とってもカワイイ! 20年以上継続されるカワイさを持つ女性は、そういはいませんよね。
フカキョン&橋本環奈、フレッシュ&フレッシュの共演
10代の頃から変わらないフレッシュさで、20年以上も第一線で活躍し続ける、深田恭子さん。『ルパンの娘』で見せる泥棒スーツ姿もキマっていますが、深田さん演じる三雲華の家族である父・尊(渡部篤郎)、祖父・巌(麿赤兒)、母・悦子(小沢真珠)、兄・渉(栗原類)、祖母・マツ(どんぐり)のみなさんも、しっかりと泥棒一家が板についています。
シリアスで渋い演技でも知られる渡部さんや麿さんのコミカルな演技は見どころのひとつともいえますし、実は深田さんと実年齢で5歳しか変わらない43歳の小沢さんは同局で放送された昼ドラ『牡丹と薔薇』(2004年)を彷彿とさせるシーンも。モデルでもある栗原さんのキャラクターも面白く、どんぐりさんにいたっては声も含めてインパクトのある存在だといえそう。
そんな豪華な俳優陣のみなさんが、真剣にラブコメに挑む姿が、視聴者を惹きつけて“クセになる”感覚に。また、前作同様に主題歌はサカナクションの「モス」で、いいシーンで痛快なサウンドが鳴り響き、ドラマを大いに盛り上げます。
そんな『ルパンの娘』に、新たなメンバーが参加。亡くなった父は“平成のホームズ”といわれ、一緒に暮らす祖父・宗真(伊吹吾郎)は“昭和のホームズ”と呼ばれた、名探偵一家・北条家の令嬢・北条美雲を演じる、橋本環奈さんが続編から登場します。美雲は“Lの一族”との因縁を知り、その正体を突き止めるべく、探偵道具を駆使して華たちを追うように。
アラフォーになってもカワイイ&フレッシュな深田さんと、“1000年に一人のアイドル”と呼ばれる21歳の橋本さん。年齢差があるものの、同じ画面に映っていても、まったく違和感なし。フレッシュ&フレッシュの共演ともいえる『ルパンの娘』は、カワイイ深田さんと橋本さんの姿を観るだけでもニンマリできてしまう、男性だけではなく女性視聴者にとっても目の保養になるドラマなんです。
目の保養といえば、華と愛し合っている桜庭和馬役の瀬戸康史さんは、言わずもがな甘いマスクのイケメン。さらに、華に思いを寄せる幼なじみの泥棒・円城寺輝役を演じるのは、ダンサーでもあり俳優でもある、大貫勇輔さん。華の出産シーンでは、白いシャツを全開にして雷雨に打たれながらコンテンポラリーダンスを披露。肉体美が好きな人には、きっとたまらないシーンだったかもしれないのですが、確かに美しいダンスなのに真剣になればなるほどなぜか、面白く感じてしまう謎。うーん、こう考えると、いたるところに見どころが盛りだくさんなんですよね。
そんな『ルパンの娘』の10月29日放送の第3話は、和馬との間にできた杏を無事出産した華。ただし、まだ和馬は“Lの一族”に関わった者として公安警察にマークされているため、表向きは独身として土日だけ華たち家族と生活することが条件となった。時は流れ、小学生になった杏。華は“Lの一族”を親の代で終わらせようとしていたため、尊たちが杏に三雲家の稼業が泥棒と教えはしないかと冷や冷や。Lの一族の助けもあり警察内で手柄を上げ続けていた和馬は警部に昇進。そんなとき、課に新人刑事としてキャリア警察官が配属されてくるが、その新人刑事は何かを企んでいた。一方、北条美雲は社会人となっても極貧生活を強いられていたが、“Lの一族”の正体を突き止めるための“最短ルート”を考え出し、実行に移していく……。
今度もまた何かが巻き起こりそう!? 次回の『ルパンの娘』も見逃せませんね!
『ルパンの娘』https://www.fujitv.co.jp/Lupin-no-musume2020/index.html